project-bbオープンハウス

WM+associatesのオープンハウスにいってきました。(http://d.hatena.ne.jp/wm_associates/
自分は、設計の経緯をいくらか知れる立場にいたので、出来上がった住宅に、
設計のプロセスがよくあらわれていて、自分がつくったかのようなうれしさとともに見ていました(えらそうですが。。)


構造的、環境的なエンジニアリングがしっかりなされていることはもちろんこの住宅の大きな特徴です。特に環境エンジニアリングについては、かつてないほどに細かな計画(施工も含めて)がなされていると思います。


出来上がったbbに実際に入ってみて一番に、
ロの字の一辺一辺の空間が、独立しているなあ、と感じました。
平面図や模型では、「つながっている」ところが強く印象にあったのですが、
それぞれの空間が近すぎない距離感、独立性をもっているように感じて、かつ、
目の焦点のように、意識の焦点を中庭方向に向けると、中庭をまたいで違う一辺が感じられました。
「クランク」と表現されていることによる、「離れることもできる距離感」が、好きです。


もうひとつ印象に残ったのは、設計者のWさんの
「機能的である必要はあるが必ずしも合理的でなくてよい」
という言葉です。
違う専門分野の人間が集まって設計をする際には、そうゆう柔らかさがないといけないと思いました。特に、エンジニアの立場の人に、そういう意識があると、ぐっと面白いものが出来る可能性が高まると思います。大きい建築になればなるほど、あらゆるところが合理的な気がする。。


ディテールまでこだわったことによるきれいな内部空間と、おいしいデザートのような塔屋と屋根の上、「クランク」によってできるほどよい距離感、そして、構造、設備、計画とそれをつなぐ意匠の関係性、設計プロセスが印象に残った建築でした。

温熱環境的には、住まい手の方に住んでいただきながら、いろいろお話をきいてみたいなあと思いました。